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黄斑変性症〜急増する失明の恐怖
黄班変性症(おうはんへんせいしょう)は、もともとアメリカで失明の危険性の高い病気として急増していました。アメリカ人の65歳以上の4人に1人がかかるといわれ、失明率の高い(約50%といわれる)眼病として恐れられていました。
黄班変性症は、瞳の薄い人ほどかかりやすいといわれ、黒い瞳を持つ日本人はかかりにくいといわれていました。
ところが最近では、日本でも診療現場で患者の数が目立ち始め、年々増加する一方です。
では、黄班変性症はどうして起こるのでしょうか。
網膜の右側中心部に黄班部と呼ばれるところがあります。これは、水晶体を通して入ってくる太陽光線を直接受ける小さな斑点の集まりで、網膜が映像を結ぶ中心的な役割を果たしています。
黄班部には、光を識別する光受容体という円錐形の細胞が何百万個も存在し、映像を識別しています。常に光にさらされるために、黄班部の脂質は、光によって発生する活性酸素によって酸化されやすい状態に置かれています。
この活性酸素によって黄班部の細胞が酸化され、細胞が破壊されると、視野が部分的に欠けたりぼやけたりします。この欠落がどんどん進行してゆき、ついに失明へと至るのです。これが黄班変性症です。
黄班変性症には、「乾燥型」 と 「湿潤型」 の2種類があります。大半は乾燥型で、黄色を帯びた沈殿物が黄班部に蓄積されて発症します。
視覚の減退は緩やかで、ものがかすんで見えたり、線がゆがんだり、視界の中央に黒い斑点が現れたりします。
片方の目からゆっくり症状が進み、やがて両目に及ぶことが多いのです。放置すると視力が極度に低下し、失明する場合があります。
一方、湿潤型は全体の1割程度ですが、症状は急激に現れます。活性酸素により障害を受けた黄班の網膜組織の下に、新生血管という新しい血管が発生します。その血管が破れて、出血することによって発症するのです。
湿潤型は急速に悪化するのが特徴で、発症から1週間で視力の減退や異常が進み、かかった患者のほとんどが失明するという恐ろしい病気です。
ルテインは光を吸収し、酸化を防ぐ
黄班変性症については、現在決め手になるような治療法、特効薬はありません。有効な対処法としては、目における活性酸素の発生を抑えること、また抗酸化作用を強くすることが改善への近道になります。
それには、まず活性酸素を発生させるような食物、喫煙などを避けること。また抗酸化作用を促すカロチノイドをたくさん含んだ食物を摂るように心がけることが必要です。
特にルテインは黄班変性症に対してすぐれた効果を発揮します。ルテインが黄班変性症に効果を発揮する理由は、以下の働きによります。
光の中でも人間の目は紫外線などの「青色光」に侵されやすいのです。青色光はエネルギーが強く、網膜の組織に入って大量の活性酸素を発生させます。ルテインは、この青色光を吸収し、組織の酸化を防止する働きがあるのです。
また、ルテインは、網膜細胞の中に発生した酸化のもととなる物質(一重項酸素)を除去する働きがあります。つまり、ルテインは黄班変性症を防止するだけでなく、すでにかかった場合でも症状を改善する働きがあるのです。
ルテインは、日本の医療の現場でも使用が徐々に広まっています。ルテインを継続的に摂取した結果、8割以上の患者が視力が劇的に回復したという報告もあります。
私たちの目は、ルテインが極減少すると活性酸素の害にやられてしまうので、日ごろからルテインを多く含んだ食物を摂って、予防する必要があります。
現在、ルテインと黄斑変性症の臨床試験では、視力の変化が80例報告されています。
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